共に生きる

共に生きるってどういうこと?

「共に生きる」とはどういうことでしょうか。

このプログラムは、“私の世界、世界の私”について
メンバーと共に語り合いうことを通して、自他の違いを認め合い尊重し、
相互の信頼や協働の輪を広げていく考え方、生き方、社会のあり方を考え、
実践につなげるプログラムです。

自分について語り、理解を深めることは、
自分以外の他者や社会についての理解を深めることにもつながります。
一人一人がもっている心のエネルギーを活かし、
新たな経験を創造するーキャリアカウンセリングの考え方をもとに、
仲間との対話を通して、自分とつながり、社会とつながる4日間の
ダイナミズムをぜひ体験していただければと思います。

セミナースケジュール

自分らしさとつながる

語ることを通して「自分らしさ」とつながる

身近なものについての語り、例えば、「好きなもの」や、それにまつわる経験について語り合うことことをで通して、自分について、他者について、感じてみましょう。
「マイライフストーリー」では、これまで生きてきた、それぞれの時代の経験を語り、自分との“つながり” や育ってきた環境、社会、文化との“つながり”に、思いを馳せます。
語り合いを通して、1人では気付かない“自分らしさ“に出会ってみましょう。

参加者の声

メンバー同士の経験を語り合う中で、それぞれの経験に影響されて、遠い記憶が蘇り、最初に語られたこと以上にその人らしさが表現されることが印象的だった。自分も同様であった。メンバーからのフィードバックの中に、気づいていない自分が現れてきた。それぞれが、自分らしさとは何かと考える時間となった

揺らぎは可能性のとびら

揺らぎの経験を通して、自己概念の成長を体感する

誰しも、人生の中で身につけたモノの見方・考え方をもっています。人が思い悩むとき、そんなモノの見方考え方が、揺らいでいるのかもしれません。そして、それは人が、よりその人らしく変化、成長しようとする可能性の入り口に立っている、そんな経験でもあるのです。仲間の力を借りながら、悩みの経験を語ることや、“気になる人になってみる”経験を通して、見えてくる“私の世界”を味わってください。

参加者の声

★ロールプレイで気になる人になってみると、自分がこれまで思っていた相手とは違う相手を感じられた。・・・・自分軸だけでなく相手軸もあり、その関係性の中で生かされていくものが自己概念の成長につながると思いました

★気になる人になってみるワークは、最初は難しく感じたが、終わってみると、人間はなんてかわいらしい生き物なんだろう?と。不完全な私たちってかわいいなと。”人”に対する愛情がでてきた。

人と社会

「他人事の世界」を、「自分を含む世界」に取り込む

「他人事の世界」とはどんな世界でしょうか。例えば日々のニュースの大半は、多くの人にとって「他人事の世界」かもしれません。そして、身近な関係、社会例えば家族、学校、地域、組織などの中にも、見ないようにしていること、他人事の世界に追いやっているものがあるかもしれません。
そんな「他人事の世界」は、環境との相互作用の中で創られてきた世界であるとともに、変化・成長の可能性の世界でもあるのです。

参加者の声

ふり返りの中で、メンバーの言葉から、他人事の世界を自分事の世界に取り込むバロメーターをいただきました。まさに先日、実家の掃除をしている時に「嬉しさ」「喜び」「楽しさ」を感じました。そのような気持ちの変化を、整理できたことが、今日の大きな収穫です。この感覚は、家族との関係性でも、また、職場でも自分の気持ち(行動)を整理できる大きな気づきだと思います。

共に生きる

私にできること

「共に生きる」とはどういうことでしょうか。
一人一人が、“私の世界”と向き合い、より深く自分を理解することを通して、より深く周囲の人たちやその背後にある社会に、思いを馳せることができるのではないでしょうか。
4日目は、あらためて社会で起きていることに目を向けたとき、私に何ができるのか、“私の世界、世界の私”を感じながら、どんな場所で、他者とともに、どんな未来を、どのように創っていくのかを言葉にしていきます。

参加者の声
~4日間を通して~

■ 普段意識していない行動の根底にあるものに気づくことができる、大変貴重な4日間だったと思います。後半のワークでも、自身の視界の狭さなどを対話の中で実感しました。どのような人たちと、どのように協働していくかという点など、まだまだこれから成長していけそうな部分が多くあり、自身の可能性についても意識することができ、嬉しく思いました。

■ 「他人事の世界」からスタートしながら、最終日には「自分事の世界」「ありたい自分」への意識を行ったり来たりしつつ、自分事として考えるようになっている自分に新鮮に驚いています。

■ 少し踏み出すだけでも環境が変わる。では、どうすれば踏みだせるのか、踏み出してもらえるのか。自分が何者か、自分の自己概念を知り、言葉にしてみることで動けるようになっていくのではなかろうか、という仮説を立てることができました。自分が何者かを知るために、自分の思いを聴いてもらいつづける場をもつことが大事だと思いました。

講師紹介

加藤 貴美子氏

組織・人材開発のコンサルティングファームでの勤務を経て独立。様々な背景を持つ幅広い世代に向けてキャリアカウンセリングを行うとともに、人と組織の成長に向けて、伴走者として支援。

JCDA認定CDA、JCDA認定スーパーバイザー、JCDA認定CDAインストラクター、国家資格キャリアコンサルタント

堀上 晶子氏

教育現場での経験を通して、多様なライフステージにある人たちの学びと成長を支援する。キャリアカウンセリングを通して、一人一人が自分らしく、学び合い、成長し合える場の構築に従事。

JCDA認定CDA、JCDA認定スーパーバイザー、JCDA認定CDAインストラクター、国家資格キャリアコンサルタント

開催概要

開催日時
第8回 1日目:6月30日(日)
2日目:7月7日(日)
3日目:7月14日(日)
4日目:7月21日(日)
全日(10時~17時)
第9回 1日目:9月28日(土)
2日目:10月5日(土)
3日目:10月26日(土)
4日目:11月2日(土)
全日(10時~17時)
第10回 1日目:1月13日(月祝)
2日目:1月26日(日)
3日目:2月9日(日)
4日目:2月11日(火祝)
全日(10時~17時)
定員 12名
受講料 66,000円(税込) ※トライアル価格
実施形態 ZOOMオンライン
申込方法 研修申込サイト(leaf)
https://jcda.leaf-hrm.jp/
※以下で検索ください
研修コード:CC01

※JCDA会員でない方(研修申込サイト(leaf)ログインIDをお持ちでない方)は、以下よりログインIDのお申込みを、先にお願いいたします。
IDご取得後、お手数をおかけいたしますが、研修申込サイト(leaf)にて講習のお申込みをお願いいたします。

日本キャリア開発協会会長 立野より
メッセージ

日本キャリア開発協会 会長 立野 了嗣

「共に生きる」という言葉は、2012年、「JCDA会員1万人達成記念大会」の際、大会スローガンとして生み出した言葉です。
キャリアカウンセリングが向かって行く方向性として申しましたが、それだけではなく、社会が成熟して行く方向、もっと大きく言えば人類の進化の方向でもあると考えます。
しかし、大それたことを言っているつもりはありません。
自分自身を大切に思う事、そして身の回りの大切な人を大切にすることが基本かと思います。
JCDAが最も大切にしている言葉をその名称にしたセミナーです。
多くの方にご体験頂きたいと思っています。

『共に生きる』 (2012年5月 一万人記念大会より JCDA理事長 立野了嗣)

社会の仕組みは「共に生きる」が基本です。これはスローガンではなく、人間性に根ざした自然な在り様です。
「共に生きる」は、競争を排除するものではありません。競争は困難を乗り越え、能力を獲得する原動力。しかし他者を打ち負かす為の競争は、やがて社会にひずみを生み、勝者もその負担を負わなければなりません。
人間誰しも求めることは「受け入れられる」こと。されたくないのは「排除される」ことです。「受け入れる」ことが「受け入れられる」ことでもあり、「排除する」ことが「排除される」ことにつながります。「共に生きる」前提は、他者を受け入れ、他者に受け入れられることです。
一人の人間の心の中にも嫌いな自分、認めたくない自分など「受け入れがたい」自分が潜んでいます。しかし、そんな「自分」も「受け入れられる」ことを望んでいます。「受け入れがたい」他者は、「受け入れがたい自分」の他者に映った自分の影かもしれません。「受け入れがたい」自分を「受け入れる」ことは、「受け入れがたい」他者を「受け入れる」ことに繋がります。社会の仕組みと同様に、一人の人間としても「共に生きる」が基本です。

人も、お金も、情報も国境を越えて様々な国の様々な人に伝わります。経済をはじめとした様々な社会活動は、その国一国で完結されるものではありません。アジアの国々と「共に生きる」日本、世界の国々と「共に生きる」日本であり、お互いに支えあい、受け入れあい、共に生きる時代です。
若者が人口の大半を占めた時代、地位の上昇、収入の増大、ものに囲まれた豊かな暮らしが幸せを保証すると思えた時代でもありました。現在日本では 65 歳以上人口が全体の 23%、ほぼ4人に1人が 65歳以上です。超高齢化社会がすぐそこにやってきています。(注:2012 年当時、2022年には29.1%、約3人に1人です)国の安全が保たれ、医療が進歩し、食料の心配が少なくなれば、日本に限らず、その国はやがて高齢化の道をたどることになります。いきおい社会福祉の費用が増大し、かつての生産性を維持できなくなるかもしれません。かつて世界中どこの国も経験しなかったこの超高齢化社会の中で幸福に暮らせるための仕組みやライフスタイルを受け入れ、「共に生きる」社会を実現したいと考えます。
キャリアカウンセリングとは何か。それは「共に生きる」社会を実現することではないかと考えます。