活用するには
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<教育機関での活用事例>つながる金の糸 〜自分を知り、仲間を知る〜

団体名または
代表者名
創造社リカレントスクール 三宮校 松木 敏夫 増井ゆかり
共同実施団体名または実施者名
実施形式
対面
参加人数
16名

実施対象者

職業訓練校に通う訓練生

活動の背景、目的

本ワークの目的は、クラスの仲間全員が互いを理解し合いながら信頼関係を築き、

共に就職という目標に向かって前向きに取り組む姿勢を育むことです。

 

「つながる金の糸〜自分を知り、仲間を知る〜」では「人生すごろく金の糸」を活用し、

これまでの経験をたどる中で、自分の中にある“自分らしさ”や“モチベーションの源泉”を

見つめ直します。

語り合いや共有を通じて、仲間の価値観や考え方に触れ、自分と他者との違いを認め合うとともに、

共通点を見いだすことで、クラス全体に温かな一体感を生み出します。

 

職業訓練は、新しい環境の中で多様な背景を持つ受講者が集まり、学びと就職を目指す場です。

そのため、安心して自分を表現できる関係づくりは、学習意欲やキャリア形成における

重要な土台となります。

 

「人生すごろく金の糸」を通して、訓練生一人ひとりが自分の強みを再確認し、仲間とのつながりの

中で新たな気づきを得て、自身の中長期のキャリア形成に向かってモチベーション高く、前向きに

職業訓練や就職活動ができるよう支援することをねらいとしました。

活動中の参加者の様子、変化

すごろく開始当初は、「思い出せない」、「覚えていない」などの発言もありました。

しかし、ゲームが進むに連れ自分の経験を語り始めると、少しずつクラスの中に笑顔や笑いが増え、

頷きや共感の言葉が自然と交わされるようになりました。

 

特に、自分の過去の出来事を語る中で「そうだったんだ」「わかる、わかる」といった声があがり、

グループ内に温かな雰囲気が生まれていきました。

コマが進むにつれて、発言が控えめだった人も自分のエピソードを話すようになり、互いの違いや

強みを認め合う姿勢が見られました。

実施にあたって工夫したこと

「人生すごろく金の糸」ワークの実施にあたっては、訓練生自身が安心して自分の経験を語れる

雰囲気づくりを最も大切にしました。

はじめにアイスブレイクを行い、互いの緊張をほぐした上で、「人生すごろく金の糸」を

4人1グループで進行。

 

訓練生一人ひとりが自分の経験を振り返りながら語り、他のメンバーが興味をもって

傾聴する流れを意識しました。

 

私は一方的に説明するだけではなく、少しワークにも介入し「それはどうして?」

「きっかけは?」などの問いかけを通して、自然な対話を促すよう工夫しました。

また、発言が得意でない方も安心して参加できるよう、発言内容に正解や不正解など

ないことをあらかじめ伝えることで、安心して自己開示できる環境を整えました。

実施した成果

本ワーク「つながる金の糸〜自分を知り、仲間を知る〜」の実施を通して、最も大きな成果は、

受講者一人ひとりが自分の経験を肯定的に捉え直し、自分の中にある“強み”や“価値観””

モチベーションの源泉”に気づけたことです。

 

活動前は、「強みが何かわからない」「これまでの仕事に自信が持てない」と話していた訓練生も、

「自分が人を支える立場でやりがいを感じていた」の話から金の糸は「寄り添う」という

名前をつけたり「努力を続けられることが自分らしさだ」という中から「継続が力」といった

名前をつけた訓練生もいました。

 

それぞれが「人生すごろく金の糸」から自己理解を深め、表情や言葉に前向きな変化が見られました。

また、他の訓練生の話を聴く中で、「世代が同じで盛り上がった」「自分とは違う考えを知って

視野が広がった」といった感想も多く聞かれ、クラス全体に安心感とつながりが生まれたことも

成果の一つです。

CDAの仲間以外でも「人生すごろく金の糸」を活用することで、短時間でも自己開示と

相互理解が進み、参加者の主体的な学びを引き出せる有効な手法であることを実感しました。

 

特に、サイコロを振るというゲーム性を楽しみながら、自然に会話が生まれる点は

大きな効果がありました。

一方で、時間配分や共有方法には工夫の余地があり、今後はワーク後に個人の

気づきをまとめる時間をもう少し確保し、就職活動に向けてモチベーション向上へと

つなげていきたいと考えています。

 

今後は、本ワークをキャリア支援授業での導入プログラムとして位置づけ、

訓練生が自分の経験をもとに「就活の軸」や「志望動機」「自己PR」へと発展させて

いけるよう支援したいと考えています。

自己理解を起点に仲間との関係性を深め、共に成長しながら早期に就職を目指す

“学び合いの場”として、今後も継続的に展開していくことを目指します。