日本キャリア開発協会(JCDA)はキャリアカウンセリングを行う実務家のためのCDA資格認定団体です。
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就職活動を通じた学生のキャリア形成支援
KT07 ※開催準備中 技能講習(対象別キャリアコンサルティング) ➆

就職活動を通じた学生のキャリア形成支援

受講対象

キャリアコンサルタント・キャリアコンサルティング、キャリアカウンセリングに関連する資格をお持ちの方※

※CDA、キャリアコンサルティング技能士、または、平成28年3月までに、キャリアコンサルタント試験と同等以上のものであって厚生労働大臣が指定する試験
(従前のキャリア・コンサルタント能力評価試験に合格した方及びこれと同等以上の能力を有すると認められる方)

実施形態 通信講座・通学講座
時間・日数 19時間 (通信講座:1時間、通学講座:18時間)
定員 20名
受講料 一般66,220円(会員47,300円)
内容

■就職活動を通した成長の支援
就職活動では、学生は職業や業界、企業などを探索しながら自己理解を深め、自身が納得のいく意思決定をする過程で変化・成長していきます。その過程では、不安や葛藤を抱えたり、周囲の言動や多種多様な情報に振り回される、あきらめて動けなくなるなど、様々なことが起こります。

就職活動においては、客観的な「正解」や「答え」が明確にあるものではありません。一連の過程で学生自身が自分なりの答えを見つけられる、また、自分で考えて答えを出す力をつけるよう関わることが大切です。更に就職活動のための支援に留まらず、これからのキャリアの礎を大学時代に築けるように関わるという視点を育みます。

■就職活動支援における課題
就職相談では、学生とキャリアコンサルタントの、人生や社会経験の差が大きく、結果的にキャリアコンサルタントが学生にガイダンスや指導・助言をするとの認識や期待が生まれやすくなります。
また、学生は、不安や葛藤から、自分自身の状況や混乱を言葉にできない、キャリアコンサルタントの様子を伺うなど、本当に学生が話したいこと、相談したいことをキャリアコンサルタントが見誤る可能性もあります。
一方、キャリアコンサルタントが就職活動をどうとらえ、学生にどうなって欲しいのか。自身の経験から身についている考えが関わりに現れますが、それには意識しているもの、無意識なものも影響します。

■学べること
本講座では、上記を踏まえ、就職活動を通じたキャリア形成支援の目的、およびキャリアコンサルタントに求められる役割を理解します。その上で、キャリアコンサルタントの専門性を踏まえ、学生のキャリア形成を促すための方向性や心がけ、支援の仕方について具体的なケースや演習を通して考え、習得します。

1.キャリア教育ならびに学生のキャリア形成支援の目的と、キャリアコンサルタントの役割と専門性を理解する。
・学生のキャリア発達にはどのような能力が必要なのか、また、何故それが求められるのか。改めて考えて言葉にしてみる。
・就職活動支援のプロセスや支援の内容(就活スケジュール、インターンシップ、エントリーシートの書き方、模擬面接等)を学ぶ。
・学生や学生を取り巻く環境変化としてどのようなことが学生のキャリア発達に影響しているのか、また、目の前の学生のこれまでの人生の流れをイメージすることの必要性を学ぶ。

2.学生が就職活動を通じて成長するために必要な、キャリアカウンセリングによる自己概念の成長のメカニズムの理解とそれを促すためのアプローチについて、実際によくあるケースの検討やロールプレイを通して習得する。

3.学生の就職活動支援における、キャリアコンサルタントとしての意図性や心がけ、自身が考える学生支援のあり方を言語化し、意識する。

こんな方にお勧め

■キャリアコンサルタントの資格を有する方
■学生の就職活動支援未経験または経験の浅い方
■実際のケースや事例を通じて学びたい方

講師紹介

松永 美佐寿(まつなが みさえ)
大学を卒業後、家電メーカー人事部にて社員教育を担当。その後大学職員を経て、人材マネジメント専門誌の記者として約1000社を取材するほか、EAPやキャリアに関する単行本の編集を担当。2010年よりキャリアカウンセラーとして開業し、主に大学においてキャリアカウンセリング、就職講座講師、職員研修、Ⅾ&I推進支援などに従事している。JCDA認定CDA養成講座インストラクター、国家資格キャリアコンサルタント更新技能講習講師、産業カウンセラー、日本心理学会認定心理士、日本キャリアカウンセリング学会会員。

特長

■キャリア教育において習得が必要とされる能力や何故それが必要なのかを
 考えた上で、就職活動における支援のあり方について考える

■目の前の学生が訴えている相談内容や言動を、学生の背景にある環境や、
 これまでの人生の流れをイメージしながら関わることの必要性を学ぶ

■学生が主体的に選択するための支援について、学生自身の心の成長の
 しくみを理解し、その考えに基づき、逐語録や実際のケース検討、
 ロールプレイなどを通じて、支援の方向性や心がけ、関わり方を習得する

更新ポイント 38ポイント (CDA会員のみ対象)

プログラム内容

事前課題

■事前学習(1.0時間)
  1)「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」資料を読む
  2)就職活動は、学生のキャリア形成にどうつながると思うか。レポートを作成。

時間 1日目 10:00-17:00
授業内容

1.オリエンテーション

2. 就職活動を通じたキャリア形成支援の目的とキャリアコンサルタントの役割
  1)キャリア形成支援とキャリア教育
  2)就職活動支援の概要
  3)学生と学生を取り巻く環境変化の理解
  4)キャリアコンサルタントとしての役割

3.自己概念の成長を通じた学生のキャリア形成支援

時間 2日目 10:00-17:00
授業内容

・前回の振り返り

4.ケース演習:自己概念の成長を通じた学生のキャリア形成支援
  揺らいでいる経験を聴き、成長を促す
  1)逐語録①②検討
  2)逐語録③検討
  3)ケース検討
  4)ロールプレイ演習
  経験を聴き、成長を促す

時間 3日目 10:00-17:00
授業内容

・前回の振り返り

4.ケース演習:自己概念の成長を通じた学生のキャリア形成支援
  5)エントリーシート添削における支援
  6)面接指導を通じた支援
  7)リファーと他の専門家との連携が必要な支援

5.習得度確認