キャリアとは?

みなさんは、「キャリア」というとどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか?
人によっては、階層を上がっていくような感じを持っていたり、あるいは職業上の特定の地位を想像したりする方もいらっしゃるでしょう。けれども、キャリアという言葉は、実はもっと豊かな意味を持っているのです。

キャリアという言葉の語源を調べていくと、ラテン語のcarrariaにたどり着きます。これは、荷馬車や四輪の荷車の通り道、轍(わだち)を意味し、それが次第に転じて、人のたどる行路やその足跡・経路・遍歴を意味するようになったと言われています。つまり、キャリアという言葉は、人の経歴や生涯をも含む意味を持っているのです。

このように、キャリアには職業上の地位や経歴・履歴を中心とした捉え方と、もっと広く、人の生活や生涯をを見渡し、仕事はもちろん、それ以外のさまざまな人生の役割を含めたトータルな捉え方とが存在します。JCDAでは、キャリアを「人生そのもの」としてとらえています。

また、キャリアには外的キャリアと内的キャリアという捉え方もあります。前者は例えば、履歴書や職務経歴書などに表されているような職種や役職名など、その人のキャリアの外部から観察可能な側面を指します。後者は、例えば働くことに対する動機や意味付け、満たされた価値観など、その人自身の主観的な側面を指しています。働き甲斐や、生きる意味にも通じる見方と言えるでしょう。

このように、キャリアとは、仕事も含めた人生全般を意味する言葉であり、その人自身の価値観や生き方に深く結びついている言葉なのです。