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8月10日、全国から集まった「共に生きる」プログラムの修了生たちが、オンラインで再び一堂に会しました。

久しぶりの再会、そして新しい出会いは、自然な笑顔と対話で始まりました。ご参加いただいたみなさんが回を超えて、それぞれにとっての「共に生きる」講座の思い出話や意味、そして“いま”や“未来”について、豊かに語り合える場になることを願って開催されました。

■「共に生きる」とは
「共に生きる ~私の世界、世界の私について~」は4日間を通じて、自分自身や他者、そして社会との関わりを深く見つめるプログラムです。
参加者同士が経験を語り合い、時に立ち止まりながら、自分を取り巻く世界が「他人事の世界」から「自分を含む世界」へと変わっていく過程を大切にしています。他者を受け入れ、受け入れられる関係について考える。そのために、自身の内面にある「受け入れがたい自分」と向き合うことも重要なテーマのひとつです。

これまでの受講者からは、「自分の鎧を少し緩めたことで、身近な人の優しさや温かさを感じられるようになった」「遠ざけていた出来事を自分の世界の一部として受け止められるようになった」などの声が寄せられています。こうした変化が、その後の活動や人との関わり方に影響を与えているケースも少なくありません。

■つながりの場
オープニングでは、プログラム開発に携わったJCDA立野会長から、「共に生きる」というスローガンは色々な場面で使われている言葉だが、キャリアカウンセリング、ひいては人類が向かうべき方向性であると説明がありました。「大事な人を大事にする」という想いとともに、仲間とのつながりの大切さが語られました。また、同窓会が新しい出会いや語り合いのきっかけになることへの期待も共有されました。

ワークショップでは、「プログラムに参加して印象に残ったこと、その理由」や、「 “いま”、自身の変化・成長」「意味づけ」をあらためて振り返りながら言葉にしました。そして、未来を語り合うセッションでは、「3年後の望ましい状態を想像し、そのために取った行動や周囲からの助けをイメージするワークにも取り組みました。さらに、そこから見えてくる自分の強みや価値観を言葉にし、「私の世界」と「世界の私」を行き来しながら、内省を深め、互いに共有しました。

対話の時間では、「他者を完全に理解することは難しいが、理解しようと想像し続けることが大切」という意見や、「譲り合いや一呼吸置くことで社会はもっと生きやすくなる」という実感が交わされました。そして先入観を持たずに相手の背景を理解しようとする重要性についても語られました。

■全体共有とクロージング
最後の全体共有では、各グループから対話の意義や課題が報告されました。
「他人事」を「自分事」として取り入れていくプロセスや、多様な価値観がつながりあっていく橋渡しの必要性、対話によって社会問題に向き合う勇気などが共有され、「共に生きる」前に「自分を生きる」ことの大切さも話題に上りました。
また、戦争や気候変動、食料問題のような大きな社会課題でも、仲間と語り合うことで勇気や希望を得られること、たとえ小さな行動でも続ける意義があることが共有されました。

クロージングでは、今年が戦後80年という節目であることにも触れられました。
「共に生きる世界」は自然にできあがるものではなく、一人ひとりの行動や表現によって日々つくられ、変わっていくもの。身近な人との関係や地域社会、そして世界とのつながりを意識し続けることの大切さが語られました。
これまで11回、計44日間にわたって続けられてきた「共に生きる」の取り組みは、こうした対話と実践の積み重ねによって静かに広がりを見せています。

最後は、これからも共に考え、学び合う機会を持ち続けたいという思いを共有し、会場全体が拍手で包まれて閉会しました。

※今後の開催予定

「共に生きる ~私の世界、世界の私~」は、今後も開催が予定されています。
詳細・お申し込みは こちらのページ をご覧ください。

第12回(全日 10:00~17:00)
1日目:10月17日(金)
2日目:10月24日(金)
3日目:11月7日(金)
4日目:11月14日(金)

第13回
1日目:3月1日(日)
2日目:3月8日(日)
3日目:3月15日(日)
4日目:3月29日(日)