Q「小学生『樹』の霊障事件簿」
舞台は、1971年の万博翌年の大阪です。下町の電気屋・工事屋の息子、小学二年生の「樹(いつき)」は、自分に寄り添う女の子の霊「春」とともに暮らしています。樹は、電気工事のお手伝いで訪れた家で幽霊に出会います。幽霊は、強い執着(借り物の自己概念)に囚われた存在です。第一章の幽霊「下宮満」は樹に関わり対話することで、借り物の自己概念と本来の自分、いわば「ありたい自分」に気付いて、成仏(意味の実現)を成していきます。
もちろん、成仏=意味の実現ではありません。少年を主人公にした心霊ミステリーのフィクションではありますが、樹や取り巻く霊たちの「経験代謝」がまわっていく様子としてお読みいただくことが「経験代謝」を理解する一助になったり、ご自身の物語に当てはまるところがあれば、……ご自身の「金の糸」を紡ぐ一端になれば幸いです。
- 著 者: 三原 尚樹
- 定 価: 1430
- 発行日: 2025/6/15
- ISBN: 978-4-286-26492-9
- ページ数: 242
- サイズ: 四六判、13.2 x 2.2 x 19.4 cm




