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2026年6月3日(水)、名古屋市立守山西中学校の皆さん40名が、キャリアタイムの一環として日本キャリア開発協会(JCDA)を訪問してくださいました。

当日はあいにくの天候の中でしたが、生徒の皆さんは事前にJCDAのホームページなどを調べ、キャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーの仕事や、JCDAの取り組みについて、いくつもの質問を準備して来てくださいました。

 

今回の1時間のプログラムでは、前半に「キャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーとは何をする人なのか」「JCDAはどのような団体なのか」を紹介し、後半には、キャリアカウンセリングの入り口となる「話してみる・聴いてみる」体験を行いました。

 

冒頭では、キャリアカウンセラーの仕事について、クイズ形式で考えてもらいました。

「どんな職業に向いているかをアドバイスする人」

「世の中にどのような仕事があるかを教える人」

「自分の大事にしていることが自分でわかるように助ける人」

「進路を選択するときに、自分で考えて選べるように助ける人」

 

この4つは、どれもキャリアカウンセラーの仕事に関わるものです。ただし、JCDAが特に大切にしているのは、単に正解を教えることではなく、その人自身が「自分は何を大切にしているのか」「これからどう生きていきたいのか」に気づき、自分で選んでいけるように支援することです。

 

高校への進学、将来の仕事、住む場所、誰とどのように生きていくか。人生には、すぐに一つの正解が出せない選択がたくさんあります。だからこそ、自分のことを知ること、自分にとって大切なものを少しずつ言葉にしていくことが、キャリアを考えるうえで大切になります。

 

生徒の皆さんからは、「キャリアコンサルタントの資格を取るためにどんなことをしたのか」「資格がないとできない仕事なのか」「困りごとをどのように解決しているのか」「自分らしく生きる社会とは何か」といった質問が寄せられました。

 

資格取得に向けた学びについては、働くことや社会に関する知識だけでなく、人の話を聴く練習、そして自分自身の人生を振り返ることが大切であることをお伝えしました。キャリアカウンセラー自身が、自分の大事にしていることを知っているからこそ、相手が大切にしていることにも丁寧に耳を傾けることができます。

 

また、「キャリアカウンセラーが困った時にはどうするのか」という質問には、相談者の方の話をよく聴いたうえで、自分が何に困っているのかを言葉にし、必要に応じて上司や同僚に相談することをお話ししました。その際には、相談者の許可を得ること、誰の話かわからないようにすることなど、信頼関係を守ることがとても大切です。

 

「自分らしく生きる社会とは」という質問に対しては、自分の好きなことやワクワクすることを大切にすること、そしてそれを自分だけで閉じず、周りの人の幸せにもつなげていくことをお伝えしました。自分らしく生きることは、わがままに生きることとは少し違います。自分も大切にしながら、周りの人も大切にする。そのように「共に生きる」ことが、JCDAの考える自分らしさにつながっています。

 

その後、JCDAで働く職員へのインタビューも行いました。現在の仕事の内容、JCDAに入職した理由、これまで経験してきた仕事、中学生の頃に好きだったことなどを紹介しました。中学生の頃の「好き」や「夢中になったこと」が、大人になってからの仕事や人との関わり方につながっているという話に、生徒の皆さんも関心を持って聴いてくれている様子でした。

 

後半は、「憧れの人」をテーマにしたワークを行いました。

小学生の頃に憧れた人、好きだった人、自分にとってのヒーローやヒロインについて、3人1組で話し合いました。アニメや漫画の登場人物、スポーツ選手、家族、身近な人など、題材は自由です。

 

ワークでは、話し手、聴き手、観察役に分かれました。話し手は、憧れた人とその理由を話します。聴き手は、うなずきや相づちを大切にしながら、必要に応じて「どうしてそう思ったの?」「印象に残っている場面は?」と質問します。観察役は、話し手が楽しそうに話していたことや、その人らしさが表れていたところをメモしました。

 

誰かの憧れの人の話を聴くと、その人が何に心を動かされるのか、どんな姿に惹かれるのかが少し見えてきます。また、自分自身も、話してみることで「自分はこういうところを大切にしていたのかもしれない」と気づくことがあります。

 

最後の感想共有では、「資格がなくてもできる仕事があると知って驚いた」という声や、「自分らしく生きるというのは、自分だけでなく周りの人も大切にすることだとわかった」という声がありました。

 

短い時間ではありましたが、生徒の皆さんが、自分の好きなこと、大切にしていること、そして人の話を聴くことの意味に少し触れてくれた時間になったのではないかと思います。ワークにも前向きに取り組んでくださり、皆さんで協力しながら進めてくださったことに、心から感謝しています。

 

将来のことは、すぐに決めなくても大丈夫です。迷ったり、変わったり、立ち止まったりしながら、自分にとって大切なことを少しずつ見つけていくことができます。そして、その過程では一人で抱え込まず、誰かに話してみることも大切です。

JCDAはこれからも、学校・企業・地域などさまざまな場で、一人ひとりが自分らしく、そして周りの人と共に生きていくためのキャリア支援に取り組んでまいります。

名古屋市立守山西中学校の皆さん、ご訪問いただきありがとうございました。

 

JCDA理事長 佐々木 好

 

▼参考

ミラトラ 名古屋市教育委員会キャリア教育推進センター

キャリアタイムとは

“ 本物との出あいを通じて、自分らしい生き方を探す授業 ”

「キャリアタイム」とは、名古屋市立小・中・高等学校・特別支援学校で実施している、実社会で活躍する本物のヒト・モノ・コトとの出あいや、日ごろの授業などを通じて、自分の「好き」や「できる」を大切にしながら、自分らしい生き方を実現する力を身につける時間のことです。