目次

実施の概要

◆第1回 4月23日(木)

経営情報コース 3年生

◆第2回 5月7日(木)

3年生(留学生)

 

実施報告

01  セッション開始時の様子

参加学生の大半は「人生すごろく金の糸」を初めて目にするものでした。その場で編成されたグループも、ほぼ全員が互いに名前を知らない同級生同士。開始直後は視線を合わせないまま他者の発言に耳を傾ける学生が多く見受けられました。

02  セッション進行中の変化

ひとつのテーマについてグループ全員が順に語り合う場が積み重なるにつれ、いつしか一人ひとりの語りに静かに耳を傾け、うなずき、共感し、自然と拍手が起きるなど、参加者の内側から豊かな感情が引き出されていきました。

受容・共感といった傾聴の本質的なスタイルが、説明や指示なく、場の流れの中で自然と体得されていく様子が印象的でした。

03  90分で生まれた関係性

わずか90分の間に、次のような変化が着実に生まれていきました。

─  相手の語りに真摯に耳を傾け、その場で自然に問いかけ合える関係の形成

─  「すごいね」「わかる」といった言葉が、特別な演出なく飛び交う雰囲気の醸成

─  少し前まで名前も知らなかった相手のエピソードをもとに「あなたはこういう方だと思います」と語れるほどの深い相互理解

04  自己内省と語りの効果

過去の自分がその出来事をどのように受け止め、考え、行動したかをじっくりと思い返す。かつての自分の動機や思考を言語化するこの営みは、単なる回顧にとどまりません。行動の源泉を自らの言葉で語り直すことが、これからの自分への指針を内側から照らし出す、かけがえのない手がかりとなりました。

05  他者の視点との出会い

同じテーマに対して周囲がまったく異なる考え方を持ち、異なる行動をとってきたことを生の言葉として受け取る体験。自分とは違う価値観や判断の在り方を直接聞き、比較しながら自分自身の輪郭を知るという繰り返しが、日常ではなかなか得られない大きな気づきの機会となりました。

06  アンサーボードの活用と対話の深化

開始当初はぎこちなかったアンサーボードの使い方が、時間とともに自然なものへ変わり、やがてボードを用いることなく問いと応答が自発的に交わされるようになっていきました。ツールが対話のきっかけを作り、ツールを超えた本来のコミュニケーションへと発展していく、そのプロセスに確かな手応えを感じました。

07  ネガティブカードがもたらす共感と励まし

困難や挫折の経験を率直に打ち明ける学生の言葉に、メンバーが自然と寄り添い、励まし合う姿が生まれました。苦い記憶をともに受け止め、支え合おうとするその温かな空気は、深く心を動かされるものでした。ネガティブな経験もまた、人と人とをつなぐ豊かな素材になりうることを実感した場面でした。

08  他者の眼差しによる自己の再発見

終盤、メンバーの特徴を伝え合う場面では、指示もないのに一人ひとりが相手の素敵なところを自然と言葉にしていました。「あなたはこんな特徴を持った人だ」と伝えられることは、自分では気づいていなかった自分の姿を知ること。他者の眼差しを通じた自己再認識は、自分自身の新たな一面と出会う瞬間となりました。

09  関係性の深化と今後への展望

それまで希薄だった学生同士の関係性が、このセッションをきっかけに濃密なものへ変わりました。この体験は一回限りにとどまらず、以降の授業内でのコミュニケーションを活性化させ、互いに問い、学び合おうとする積極的な姿勢を引き出す土台となっていくと考えられます。

 

留学生対象実施について

日本語でのコミュニケーションという壁がありながらも、大学の教員・職員の皆様の多大なるご協力のもと、無事に実施へとつなげることができました。

現場の声:スマートフォンの翻訳機能を積極的に活用しながら、内容を理解しようと真摯に向き合う姿が印象的でした。各自が備える素養の豊かさとともに、学びへの積極的な姿勢を強く感じさせる実施となりました。

学生コメント

参加学生より(一部抜粋)

この授業を通じて、過去の自分を振り返り、幼い頃からの特技や経験を改めて思い起こす機会を得ることができました。

小学校から高校にかけてのさまざまな出来事──楽しかった記憶も、悲しかった記憶も──が自然とよみがえり、

静かに自分の歩みと向き合うとき、不思議なほど心が落ち着くことに気づきました。

これまでの人生を通じて、自分もずいぶんと成長し、精神的な成熟も重ねてきたと感じます。

まず自分自身を深く理解することが大切なのだと、この体験を通して実感しました。

 

JCDAは、これからもキャリア教育を通して社会へ貢献してまいります。