2026年2月19日(木)、第3回CDA STUDENTオンラインシンポジウム
「CDA STUDENT資格のはじめの一歩 ― 資格取得学生が語る学びと気づき ―」を開催いたしました。
全国から約90名の皆さまにご参加いただき、誠にありがとうございました。
本シンポジウムは、パーソルエクセルHRパートナーズ株式会社様との共催により、大学・短期大学関係者の皆さま、大学生のキャリア支援に携わるCDA会員・キャリアコンサルタントの皆さま、人事ご担当者の皆さま、そして学生・ご家族など、幅広い方々とともに学びを深める時間となりました。
開会挨拶:
大学時代の「学び」は、今の自分とどうつながっているか
開会では理事長・佐々木より、参加者の皆さまに問いかけを行いました。
「10代後半から20代前半の頃に学んだことは、その後の人生にどんな意味があったでしょうか」
学生から社会人へ移行するこの時期は、社会を捉え直し、自分はどんな人間で、どう生きていくのかを考える大切な時間でもあります。
CDA STUDENT資格が、その「大事な時期」を支える取り組みでありたい、
そんな思いを共有するところから、本シンポジウムはスタートしました。
CDA STUDENT資格のご案内:
各大学のカリキュラムを尊重しながら
続いて、CDA STUDENT資格の概要をご案内しました。
本資格は、JCDAが大学生を対象として新設した資格であり、「自律的キャリアの基礎を学んでいることを証明する」ものとして位置づけています。
登録大学となるための導入は、
- 一般法人会員登録
- 指定科目の決定
- JCDAによる認定
という3ステップで整理されており、各大学の既存カリキュラムを尊重しつつ、取り入れやすい設計となっています。
参考:
CDA STUDENT資格導入をお考えの大学関係者の方へ
パネルセッション:
学生の「等身大の言葉」が、学びの輪郭をくっきりさせた
本シンポジウムの中心は、大手前大学の皆さまによるパネルセッションでした。
これまでのシンポジウムで多く寄せられていた「学生の声を聞きたい」というご要望を受け、今年度、CDA STUDENT資格取得者が初めて誕生したことをふまえ、資格取得学生の“生の声”をお届けしました。
登壇されたのは、
大手前大学経営学部教授・通信教育部長
坂本 理郎 氏
資格を取得した学生代表5名
今年度、初めてCDA STUDENT資格取得者が誕生したことを受け、代表学生5名が登壇し、等身大の言葉で学びを語ってくれました。
■ Aさん
授業の中でCDA STUDENT資格を知り、指定科目の半分ほどを既に履修していたことから、「せっかくなら」と挑戦したといいます。
少人数で行われたアサーティブ・トレーニングの授業が特に印象に残っているとのこと。自分の意見を適切に伝えることの大切さを学びました。
友人から相談を受けることが多いAさんは、以前はアドバイスを急ぎすぎてしまうこともあったそうです。しかし授業で「無言の時間」の大切さを学び、相手が考える時間を待つことを意識するようになったと語りました。
また、未来の自分から逆算して今何をすべきかを考える学びを通して、自己理解が深まり、自身の強みや弱みを整理できるようになったことが、就職活動にも活きているといいます。
■ Bさん
大学生のうちに取得できる資格には挑戦したいという思いから申請に至ったBさん。既に履修条件を満たしていたことも後押しになりました。
カウンセリングの学びを通して、自分が人の話を聞きながら「こうじゃないの?」と決めつけがちだったことに気づいたと振り返ります。
現在は、直接的に答えを示すのではなく、相手自身が気づき、言葉にできるような聞き方や話し方を意識するようになったとのこと。日常の対話の中にも、学びが確実に活かされている様子が伝わってきました。
■ Cさん
「取れるから取った」という自然な流れで資格取得を決めたCさん。就職活動への活用も視野に入れての挑戦でした。
秋学期の最初に学んだ「経験代謝」の概念が特に印象に残っているといいます。この考え方が、自分自身を客観的に見つめる助けになったとのことでした。
人の話を深く聞くことで、自分にはなかった価値観に触れ、人としての成長を実感したと語ります。
また、相談を受けた際にすぐ答えを出そうとするのではなく、相手の言葉を受け取り、言い換えながら整理していく力が身についてきたことにも手応えを感じている様子でした。
■ Dさん
マーケティング専攻でありながら、もともとキャリアに関心があったDさん。応募条件を満たしていたこともあり、取得に挑戦しました。
授業を通して、自分自身に問いを投げかける姿勢を学んだといいます。それまで自分の強みが明確でなかったと振り返りますが、「自分がどんなときに楽しいと感じるのか」を深掘りすることで、自己理解が進みました。
その結果、自己PRやエントリーシートの作成もスムーズになり、自信を持って自分を語れるようになったと語ってくれました。
■ Eさん
中学生の頃にカウンセリングを受けていた経験から興味を持ち、挑戦を決めたEさん。
授業ではキャリア理論を学び、すべてを肯定的に受け止めてくれる安心感のある学びの場に出会えたことが印象に残っていると話します。
以前は自分を客観視することが難しかったそうですが、ワークを通じて「周囲から見た自分」を理解できるようになりました。
友人の相談に乗る際にも、相手の心境をより深く見られるようになったと実感しているとのことです。
また、坂本先生からは、少人数の授業の中で安心して語れる場が育ち、質問し合い、聴き合い、最後には互いを「褒め合う」ワークへとつながっていったことが紹介されました。
学びが「知識」だけで終わらず、対話を通して自分と他者を理解する力として根づいていく。
CDA STUDENT資格が目指す方向性が、会場全体に伝わった時間だったように思います。
参考:
新規登録大学のご紹介:
2025年度に加わった2校
後半では、2025年度に新たに登録大学となった2校をご紹介しました。
■ 沖縄女子短期大学
動画メッセージを通じて、
- 短期間の在学中に多くの選択を迫られる学生の不安を経験の意味づけによって「次への力」に変えること
- 自分の経験を言語化できる力が、将来児童に寄り添う教員としての基盤(他者理解)につながること
などが語られました。
JCDAがキャリアカウンセリングの軸としている「経験代謝」の視点を、教員養成の中にどう位置づけていくのかという構想は、大変示唆に富むものでした。
■ 東京未来大学 モチベーション行動科学部
同学部長・通信教育課程長の髙橋 一公 教授がライブでご参加くださり、
- 「ありたい自分」へのサポートを強化する教育構想
- 1年次からのインターンシップなど実践的キャリア教育との連動
- 社会で必要とされる人材を育てるための学際的アプローチ
について丁寧にご紹介くださいました。
それぞれの大学の理念や教育文脈に根づきながら、CDA STUDENT資格が育っていく可能性を強く感じる内容でした。
終わりに:
学びを「社会につなぐ」ための、はじめの一歩
今回のシンポジウムでは、軽いきっかけで始めた学びが、やがて「深い自己への問い」と「他者への想像力」に変わっていくプロセスが可視化されました。
特に、学生が自発的に「経験代謝」という言葉を用いて自身の変化を語った瞬間は、この資格の教育的効果を象徴する場面でした。
大学生活の中で得た経験を、ただ「経験した」で終わらせず、振り返り、意味づけ、次の行動につなげていく。学生の言葉からは、経験を糧にした成長が確かに芽生えていることが伝わってきました。
CDA STUDENT資格は、大学教育が育んでいる力を可視化し、学生の学びを“自律的キャリアの基礎”として社会につなぐ仕組みです。
JCDAは今後も、大学・短期大学の皆さまと連携しながら、学生一人ひとりの「はじめの一歩」を支える取り組みを広げてまいります。
改めまして、ご参加くださった皆さま、誠にありがとうございました。
参考:
CDA STUDENT 100年のキャリアを豊かに育むための学びを大学生に
https://www.j-cda.jp/cda-student/
キャリアカウンセリングをより深く学ぶには ~経験代謝について~
https://www.j-cda.jp/your-own-career/learn-deeply.php




