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皆さま、日頃より大変お世話になっております。JCDAの佐々木です。

2026年7月23日(木)、東京都立八王子南特別支援学校で実施された、教員を対象とする「キャリアに関する校内研修」を、昨年に引き続きオブザーブさせていただきました。

当日は、教員10名、キャリアコンサルタント(CDA)6名、そして私を含むオブザーバー3名が参加しました。

研修の冒頭、オリエンテーションでは、「かざりのない言葉で語ってほしい」「素直な心で感じてほしい」という呼びかけがありました。

校内研修という場に、少し緊張しながら参加された先生もいらしたことと思います。だからこそ、どのような言葉で参加者を迎え、安心して自分を表現できる場をつくっていくのか。その最初の呼びかけがとても大切なのだと感じました。

研修では、キャリア教育とキャリア形成、心のバイアスや非言語コミュニケーション、アサーションなどについて学んだ後、自身のキャリアを振り返り、価値観に目を向けるグループワークが行われました。

その中で活用されたのが、(株)日本マンパワーが開発した「バリューカード」です。カードを選びながら、自分が仕事をするうえで大切にしている価値観を見つめていきます。

ワークを通じて見えてきたのは、教員としての職務や、学校の中で担っている役割から大切にしている価値観と、役割から少し離れたときに、本来の自分が大切にしている価値観とは、必ずしも同じではないということでした。

そして、その二つの間にある隔たりが、時にストレスにつながっているのかもしれない。そのような気づきも語られていました。

これは、教員に限ったことではないように思います。組織の中で役割を担い、その役割に応えようとするほど、本来の自分が大切にしていることが見えにくくなることがあります。さまざまな職場で働く人にとっても、自分自身を振り返るきっかけとなるワークだと感じました。

研修の後半では、先生方が5名ずつの二つのグループに分かれ、「生徒への声かけを考えるロールプレイ」と「キャリアコンサルタントによる30分間のキャリアカウンセリング体験」に、それぞれ取り組みました。二つのプログラムは同時並行で行われ、途中でグループを交代することで、全員が両方を体験しました。

ロールプレイでは、生徒の心模様や背景が十分にわからない状態で、まず、どのような言葉をかけるのか。その後、事情が少しずつ見えてくる中で、あらためて、どのように声をかけていくのがよいのかを考えていきます。

日々の学校生活では、生徒の状況をすべて理解してから関われるとは限りません。目の前の様子から何かを感じ取り、その場で声をかけることが求められます。一方で、その後に見えてきた背景によって、最初の理解や関わり方を捉え直す必要もあります。

とっさに声をかけることの難しさ。その人のことが少しずつわかってきたときに、何を、どのように伝えるのかという難しさ。キャリア支援者のひとりとしても、考えさせられるワークでした。また、先生方が一つひとつの場面を丁寧に考え、言葉を探している姿から、日頃からの生徒に対する深い思いや優しさが伝わってきて、胸があたたかくなりました。

一方、キャリアカウンセリング体験では、先生一人ひとりがキャリアコンサルタントと1対1で対話しました。

終了後の振り返りで、先生方が、「日頃、生徒などの話を聴く機会は多いけれど、自分の話を聴いてもらう機会はほとんどない」と話されていました。その言葉に、私もハッとさせられました。

人の話を聴き、支える立場にある人にも、自分自身のことを語り、受け止めてもらう時間が必要です。日頃は「生徒のために」と力を尽くしている先生方が、一人の働く人、生活者として自分の歩みを振り返る。その時間を持つこと自体に、大きな意味があるのではないでしょうか。

そして、自分の話を誰かに丁寧に聴いてもらった経験は、生徒の言葉を聴くときにも、きっとどこかで生きてくるように思います。

今回の研修を企画・運営されたTeam Tokyo Dsの皆さんは、日本マンパワー社のキャリアコンサルタント養成講座で、同じクラスに学んだCDAの仲間です。

資格を取得した後も仲間としてつながり、それぞれの経験や専門性を持ち寄りながら、社会に向けた活動を続けておられます。養成講座で生まれたつながりが、学び合う仲間として続き、こうして学校現場における実践へとつながっている。その姿にも、深い感銘を受けました。

Team Tokyo Dsの皆さんと終了後に記念撮影

教員自身が自分のキャリアを振り返ることと、生徒のキャリア教育を考えることは、決して別々のものではありません。

先生方自身が、安心して語り、自分の価値観に気づき、誰かに聴いてもらう。その体験が、生徒一人ひとりの心模様や背景を想像し、その人なりの言葉や選択を大切にする関わりへとつながっていく。今回の研修を通じて、そのような好循環の可能性を感じました。

貴重な機会をくださった東京都立八王子南特別支援学校の皆さま、研修を企画・運営されたTeam Tokyo Dsの皆さま、そしてキャリアカウンセリングを担当されたCDAの皆さまに、心より感謝申し上げます。

JCDAとしても、教育現場との連携を大切にしながら、子どもたちはもちろん、子どもたちを支える先生方のキャリアにも寄り添う取り組みを応援してまいりたいと思います。

JCDA 理事長 佐々木 好

 

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